- 豆知識
- 2020年09月06日
有機野菜・無農薬野菜・オーガニック野菜とは?

有機野菜とは
農林水産省にて制定された「有機JAS規格」に適合した生産条件のもとでつくられ、また登録認定機関にその適合性が認められた野菜のことを指します。この認められた野菜には「有機JASマーク」を付けることができます。有機JAS規格を簡単にまとめると以下になります。
- 化学的に合成された肥料および農薬の使用を避けること。(化学合成された肥料・農薬は禁止ということで、全ての肥料と農薬を禁止するという訳ではない)
- 単年作物(ほうれん草など)では二年以上、永年作物(たまねぎなど)では三年以上禁止農薬や化学肥料を使用せずに栽培している野菜であること。
- 圃場(畑)や施設、用具などに農薬や化学肥料の飛散、混入がないこと。
- 遺伝子組み換えの種苗は使用しないこと。
無農薬野菜とは
無農薬野菜とは、栽培期間中に農薬を使わずに生産された野菜のことを指します。ポイントは、「栽培期間中に」農薬を使わない、という点です。もしも昨年の栽培で農薬を使った場合、農薬や化学肥料がその土壌に残っていたとしても、今年度に農薬を使わなければ作られる野菜は無農薬野菜として扱えます。
そして、農林水産省の「特別栽培農産物に係るガイドライン」によりますと、「無農薬」「減農薬」は表示禁止となっており、それらは正式には「特別栽培」として定義され、表示には以下のような細かなルールが決められています。
●農薬をまったく使用しない場合→「農薬:栽培期間中不使用」
●節減対象ではない農薬を使用した場合→「節減対象農薬(※):栽培期間中不使用」
●節減対象農薬を削減した場合→「節減対象農薬:当地比◯割減」
※節減対象農薬…従来の「化学合成農薬」から「有機農産物JAS規格で使用可能な化学合成農薬」を除外したもの
オーガニック野菜とは
オーガニックと有機栽培は同じ意味の言葉です。
オーガニック(organic)の意味を英和辞典で引くと「有機の」という意味がまず出てきます。有機(物)とは無機(物)の対義語で「炭素」を含む物、生物だけが作り出せる炭素の化合物という分類で使われる言葉です。有機物を肥料として用いた栽培方法に対して「オーガニック」という言葉が当てられていたのですが、今は、純粋な有機肥料を用いた栽培方法という意味のほか、化学肥料や殺虫剤などの農薬を使わない「合成された農薬を使わない」栽培方法も合わせた意味で使われるようになっています。
日本では食品に関しては農林水産省が基準を設け、それを満たさないと「オーガニック」「有機栽培」という表示ができません。しかし現在、JAS法で検査・認証が求められるのは、先述した「有機農産物」と「有機農産物加工食品」のみで、畜産物や水産物、あるいはそれらの加工品、食品以外の繊維や化粧品などは、オーガニック表示のための検査・認証が強制になっていません。